サウジカップで米国の強豪を下し、ダート世界王者に輝いた芝馬ミシュリフ。Longinesの世界ホースランキングでも頂点に立ちました。
日本馬はミシュリフに負けてしまうの??
世界一の看板にビビリますが、この馬にも死角はあります。
・ミシュリフってどんな馬?
・スピードあるの?
・2つの弱点
ミシュリフを解き明かし、シーマクラシックを勝ちましょう!・スピードあるの?
・2つの弱点
戦績が語るミシュリフという馬
競馬場 | 距離 | 着順 | 斤量 | 馬場状態 | 備考 |
---|---|---|---|---|---|
ヤーマス | 1400m | 4 | 59.5kg | 不良 | |
ニューベリー | 1600m | 3 | 58kg | 不良 | |
ノッティンガム | 1700m | 1 | 59.5kg | 不良 | |
KアブドゥラアジーズDirt | 1600m | 2 | 55kg | 速 | サウジダービー |
ニューマーケット | 2000m | 1 | 57kg | 良 | |
シャンティイ | 2100m | 1 | 58kg | 稍重3.3 | G1仏ダービー |
ドーヴィル | 2000m | 1 | 58kg | 不良48 | G2ギョームドルナノ |
アスコット | 2000m | 8 | 57.5kg | 重 | G1英チャンピオンS |
KアブドゥラアジーズDirt | 1800m | 1 | 57kg | 速 | サウジカップ |
この馬ったら、平坦なトラックばっか選んで出走してる。道悪上手でも、アスコットの登坂とコンボしたら見事にずっこけた。英チャンピオンSはビリから3番め。坂が苦手な馬だよ
メイダン競馬場のコース特徴・高低差・コーナー曲率
ドバイ国際競走が開催されるメイダン競馬場の、芝とダートの馬場詳細です。芝トラックは陸上トラックのように平坦で日本馬向きですが、香港よりも時計がかかりパワーを要します。
ミシュリフの血統
ミシュリフの血統表を見ると、父はMake Believeでサウジアラビアのファイサル王子が馬主です。
アスコットの直線マイルも走りました。後半でラウンドコースと合流し、高低差10メートルの坂を超えてゴールした結果は、勝馬に13馬身離された殿負けでした。
2400メートルは初めて。スタミナ馬が多数いる血統だから、距離延長は心配していないとゴスデン調教師は語ってるよ
ミシュリフは速いか?
仏ダービー優勝
馬場:シャンティイ 2100m 3.3良よりの鞘良
走破タイム:2:04.01
前半1000m: 64秒73
走破タイム:2:04.01
前半1000m: 64秒73
シャンティイは計測システムがないので、区間ラップがわかりませんが、上がりは最速の34秒台です。残り200付近でトップギアが入り、ラスト100のひと伸びで勝ちました。
前年の仏ダービーは3.2の良馬場開催で、ソットサスが勝ちました。走破時計は2:02.90で、トップスピードもミシュリフに勝っています。
それでも、ミシュリフの時計は速い方だし瞬発力とスピードに恵まれています。
ミシュリフの弱点
高低差が大きい馬場
昨夏ドーヴィルのG2ギョームドルナノ賞は、数値4.8の不良馬場で開催。全馬が外ラチ沿いを走ったほどの悪路です。ミシュリフは上がり36.3秒の脚で、後続を5馬身引き離して快勝しました。これほどの道悪巧者で斤量57キロでも、アスコットだと全然ダメ。800から1200メートル地点の10メートルの上り勾配で力尽き、続く直線の坂で止まってしまいました。
彼より遅かったのはジャパンとロードノースだけ。優勝したアディーブとの着差は2秒です。
シーマクラシックで2400mの適正判断するんでしょ。凱旋門賞も目標らしいけど、坂が苦手なら案外かもよ。そしてこの馬は、展開が速い競馬を知らない
ミシュリフはハイペース未経験
欧州競馬のペース
起伏が小さいワンターンのシャンティイで前半64.73秒のドスローシャンティイは右回りのワンターン。
向こう正面から直線コーナー入口までなだらかに下り、上り勾配の直線ターンを抜けたところが残り600地点です。ゴール直線はゆるい勾配です。
良馬場の緩やかなトラックでも、千メートルを65秒で通過する。日本のG1では考えられないスローです。
欧州競馬は概ねこんな調子で、ミシュリフはハイペースの洗礼を受けたことがありません。
シーマクラシックの救世主
シーマクラシックのペース
欧州の馬が超スローな展開をつくるレースです。千メートル通過は速いときでも64秒台、重でもないのに70秒位かけるときもあります。ミシュリフが出走したがる訳だわ。
2年前、たまりかねたレイデオロがまさかの先頭に立ち、直線で潰れました。
今年は、まともな逃げ馬が参戦するから大丈夫!米国のチャンネルメーカーがレースを引っぱるよ
逃げ馬Channel Maker
チャンネルメーカーは、2400メートルを逃げる馬です。去年のBCターフでは、ゴール前でタルナワとマジカルに抜かれ3着でした。コーナー6回の小回りコースだからか、チャンネルメーカーの千メートル通過は64秒くらい。
より大きなベルモントパークのG1レースでは、61秒台でした。
ドバイはさらに大箱です。彼がいることで、ある程度の流れは約束されました。飛ばしすぎると保ちませんが、欧州勢がとまどうペースは大歓迎です。
ちなみに2020年ドバイミレニアムS(2000m)のさい、ガイヤースは61秒位で通過しました。
シーマクラシックで61秒をやると自爆しますが、ガイヤースもどきくらいはいいんじゃないの?あの馬がペースをかき乱すと、欧州馬はみんな降参しましたからね。ゴール直線の瞬発力勝負になれば、ミシュリフは怖い。流れたら対応できるか怪しいよ。チャンネルメーカーは救世主だよね
Walton Streetもいた
メイダン2400を2分27秒きって走破する馬
アップルビー厩舎の7歳セン馬です。英国レースのBHAレーティングは最高108と低いのですが、戦績を見ると、陣営が平坦な良馬場の2400に適正を見出しているのが分かります。欧州で重賞出走は1度だけ、G1で戦ったことはありません。
メイダンのトラックが大好きな先行馬です。昨年は2分27秒台、今年は2走し全くの同タイム2:26.83で勝っています。シーマクラシックのレコードより速い時計です。
前半と後半のラップ差がない一本調子で走り、千の通過タイムは61から62秒くらい。ゴールまで逃げ切ってます。この馬も素晴らしい救世主ですね。
クロノジェネシスとラヴズオンリーユーは、逃げる2頭を追いながら、全体のペースを上げて欲しいです。
スピードもスタミナもあるクロノジェネシスは、ミシュリフに先着できると信じています。そして、どんな流れでも対応し勝ちきるのが名馬の証。ミシュリフはそんな馬か、走りが見れるのも楽しみです。
シーマクラシックは吃驚しました。自分ペースで一番うしろから行くんだもん。んで、大外ロンスパ決めて優勝。ミシュリフには降参です。
ミシュリフは2021凱旋門賞の優勝候補
ミシュリフ陣営は凱旋門賞を回避し、2000メートルの英国チャンピオンS出走を発表しました。残念!
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