キングアブドゥルアジーズ競馬場ダート馬場特徴・コーナーR・高低差

2023年サウジカップ
初代サウジカップ覇者、マキシマムセキュリティの勝利時計は1:50.58でした。
アメリカの1800メートルを1分47か48秒台で走破する馬のタイムが、なぜこんなに遅いのか?キングアブドゥルアジーズ競馬場ダート馬場の特徴は、そこに凝縮されています。

  • 形状:オーバル型周回コース
  • コース:左回りワンターン 幅24メートル
  • コーナー:曲率R39
  • 向こう正面距離:ゲートからコーナーまで約900m
  • 直線距離:400メートル
  • 砂厚:8.89センチ
  • 高低差:1メートル以内 平坦

時計がかかるダート

馬場マネージャーの説明

ボブ・ターマン馬場マネージャーの案内を要約します。

米国で38年サウジで7年


ダートの構成

スピードを目標にしない、安全でフェアな馬場造りに主眼をおいてる
「サウジ産の粒子の細かい砂に、クレイやシルト、オーガニック素材をまぜてる」
米国の学者が調べたところ、ダートの構成比は

・紅海産の天然の砂 87% さらっさらで細かいため固まらない
・樹皮が原料のウッドチップ 4% 潤いキープ
・シルト、粘土、砂の濃縮物 9%
ウッドチップが混ざった砂


「サラサラした砂でよその競馬場のように固まらない。ウッドチップ等オーガニック素材がボリュームをアップさせ、水分を逃さない。だから馬場は弾まず、キックバックが少ない」
「天候や状態に合わせて散水する。馬場はどのレースも同じで、状態は内から外まで均一だ」
ボブ・ターマン馬場マネージャー
今シーズンは5500頭が発走して、怪我はたった1頭だけだ。この馬場はアメリカより1秒半よけいに時計がかかる。スピードより馬に優しい馬場づくりが目的なんだ
馬場がやわらかく、米国ダートのように馬の脚に負担をかけず疲れ方が違うと、調教師や騎手が指摘しています。
雨が降るとオーガニック素材が流れだし、路面があちこち不均衡になり事故を呼ぶことがわかっています。砂漠の国だからこそ維持できるトラックなのでしょう。

砂厚は8.83センチ

武豊ジョッキーのコメント

中日スポーツに掲載されたレジェンドの馬場評は、「ドバイとか米国のダートに近いけど、もう少し深いかな。思っていた以上にタフで負荷がかかる」
日本の中央競馬場ダートの砂厚9cmに対し、キングアブドゥルアジーズ競馬場は、JCSA公式によると8.83cmです。中央ダート馬場より浅いのですが、ソフトで足抜きが悪いために感覚的に深く感じるのかもしれません。

砂かぶりが少ない

デットーリ騎手はヨーロッパの芝馬に合うダートと評しています。砂かぶりが軽いからです。
ボブ・ターマン馬場マネージャー
クレイやシルトが多いアメリカの馬場は、後ろの馬に塊が飛んでくる。ここは違う。例えれば砂のスプレーかけられる感じだ。

ゴスデン調教師は、「ダートに慣れていない欧州の芝馬はキックバックの砂をかぶると止まる。だからリヤドの幅広トラックは良い」とコメントしています。

2022年2024年ダートの構成比率変えた?

第2回サウジカップの覇者ミシュリフが連覇に挑み惨敗した2022年、ちょっと奇妙な現象がありました。ゴスデン調教師が、前年に比べキックバックが酷かったと語ってました。勘ぐりですが、馬場の粘土質の比率を高めたのかも。芝馬寄りの馬場と米国勢にソッポ向かれたら、興行的には終わりますから。

2024年は馬場のウッドチップが超少ない

サンスポさんがツイッター動画を上げられました。


コーナー曲率はR39

4つのコーナーの曲率はほぼ同一でR39です。これは中山競馬場の4角とほとんど同じでややキツめです。※R定規で自測なんでプチ誤差あるかも
中山の直線ターンを上手く回れない馬は、外めを通過するほうが良いかもしれません。
米国の主要競馬場のコーナー曲率は、R40からR55のあいだです。小回りでもコーナーは大きめで緩いトラックが多いです。
しかしガルフストリームパークやデルマーはR25程度の狭角です。ペガサスWCを勝って参戦する馬のグリップと四肢の力があれば、ここのコーナリングは朝飯前でしょう。

前行く馬と後ろからの馬はどっちが有利?

ターマン氏はデータと照らし合わせて、先行馬と追い込み馬の勝率は五分五分と証言しています。

2021年も馬場方針に変更なし


サウジカップ公式が発信した直近ツイッターによると、馬場管理の方針に変化はありませんでした。
ボブ・ターマン馬場マネージャー
地面はとっても柔らかくて、足抜きはメッチャ悪いよ~一貫して良い馬場だね。出足が遅い馬にもチャンスがあるから、ワクワクしながら見てるよ
向こう正面は直線900メートル、米国ペースでぶっ飛ばして、コーナー2つのワンターンだから一息入れる暇がないよ。スピードがあり、タフじゃないと勝てないね
向こう正面の直線800メートルを45秒85で通過し、ゴールまで先頭を譲らなかったパンサラッサ。後れをとるまいと、追走で脚を使い消耗したテーオーケインズ。日本馬には速すぎるペースにどう立ち向かうのか、陣営とジョッキーには難問が突き付けられます。

ゴール前直線400メートル攻略法

前半速流れ 先行馬はラスト400メートルを53km/hで走破
遅いペース 先行馬はラスト400メートルを54.5km/hで走破

つまり、ラスト400を25秒で上がれる脚がある馬は、速ペースではラスト400で32メートル先の馬を差せる。前半ペースが遅いときは、直線入口で先頭の馬から22メートル以上離されてなければ、追い抜けます。

ラスト2F25秒は、ウシュバテソーロがドバイWCで優勝時に披露した末脚です。また2023年サウジカップのカントリーグラマーが見せた惜しい追い込みが参考になりそうです。直線入口で、この馬とパンサラッサは何馬身差があった?

雨が降ると最内は止まる

2021年サウジカップは珍しい雨天


雨で馬場が湿った影響か、第2回サウジカップデイの内ラチ沿いは死のレイルと呼ばれていました。最内を走った馬はまったく伸びなかったようです。
日本のTV放送は途中からだし、外国語のSNSで盛り上がっても日本陣営にはなかなか届きませんよね。雨天開催のさいは覚えておきたいです。
2024年Saudi cup 出走馬を考察すれば見える日本馬連覇の可能性
勝つ為に知っておきたい Keep in mind! ・足抜きが悪く弾まない馬場。走破タイムは米国より1分半遅くなる ・歴代優勝タイムは1:50秒前後。最速はミシュリフの1:49.59 ・ゲート後コーナーまで900m、ワンターン。 ...
日本馬がSaudi Cupで勝つためにはー戦略について考察
世界ダートのトップクラスが集結するサウジカップで、日本馬の優勝が見たい。アメリカの馬と同じ走り方では勝てない。テーオーケインズ、マルシュロレーヌに伝えたい米国調教馬を倒す戦法です。




コメント

タイトルとURLをコピーしました