エプソム・ダウンズ競馬場のコース形状・高低差~英国ダービー・オークス~

海外競馬場高低差

英国ダービーとオークスは、エプソムダウンズ競馬場で開催されます。

走破距離は日本ダービーやオークスとほぼ同じ、2420メートルです。それなのに、平均的なタイム差は10秒もあります。
エプソムダウンズ競馬場の特殊な形状と、過酷な高低差がこの10秒差を生みました。古馬にとっても過酷すぎるエプソム競馬場のクレイジーコースを視覚化します。

コース形状

■ U字型の左まわりワンターン
■ 発走後、向こう正面は長い上り坂
■ 直線は下り勾配
■ ゴール前100mが急な上り坂

コース高低差

①ゲートを出た馬は、950メートル先にあるテッペンまで950メートル登坂
②①の高低差は約37メートル、平均角度は3.9%
③コーナーの前半は平坦、後半から下り勾配
④直線コーナーあたりが1600地点
⑤直線は約600メートル、2.3%の下り坂、残り100メートル地点から突如コースが隆起

逃げは自爆

ゲートを出て950メートル、こんな登り勾配が続きます。凱旋門賞の坂の4倍の高低差です。

前半オーバーレースすると終いが持たないとタイムフォームのコースガイドに銘記されており、無茶な逃げをうつ馬は直線で散っていきます。

その確率は100%に近く、逃げ切りはまずありえません。前半1000メートルの通過ラップは70秒~71秒台が普通です。
向こう正面から最初のコーナーを過ぎ、U字の底の中央あたりから下り勾配がはじまります。平均勾配は2.3%です。
この坂はラスト1/2ハロン棒まで続き、ここで突然コースが隆起します。ゴールポストへの最後のふるい落としです。ヘッダーの丸い画像がゴール坂です。
このイカレた馬場を大逃げで勝った馬が、2020年のダービー馬サーペンタインです。フロックと叩かれましたが、まぐれだけで勝てるコースには見えません。
リンク記事の後半に、オブライエン調教師がどのような指示を出したか、サーペンタインがどんなレース運びをしたのか書きました。興味があれば参考にどうぞ。

「凱旋門賞で消すのは早い」英ダービー馬サーペンタインの能力
「まぐれで勝った英ダービー馬」と呼ばれるサーペンタイン。知れば知るほど、凱旋門賞で消したくなくなります。ロンシャンの登りが倍あれば本命にしたい3歳牡、消すのは一読してからでも遅くないかも!

エプソムダウンズ・コース動画


ちなみに英ダービーのレースレコードは、ワークフォースの2分31秒33。この馬は3歳秋に凱旋門賞勝ったよ。ナカヤマフェスタに頭差勝ったあいつ




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