サウジカップで好走する芝馬ってどんな馬？適性に関する考察

芝馬ミシュリフがサウジカップを勝つと、欧州芝のG1馬たちが右へならえと、リヤド遠征を計画しはじめました。

リヤドのダートは米国トップホースのスピードをそぎ、欧州の芝馬でも走れるダートトラックだと分かったからです。流れにのって、日本の芝の一流馬がサウジカップを目指しても驚きません。
では、どんな芝馬がサウジカップで好走したのか？上位入線のために求められる資質について、考察してみました。
現在指摘されている2点は、

です。

サウジカップで上位入線した芝馬たち

優勝したミシュリフは、スピード◎道悪◎坂はイマイチ△の馬です。ベンバトルはどうでしょうか？

2020年3着　ベンバトル6歳牡

2021年9月G2ニューマーケット1600m優勝

25戦11勝うちG1.3勝。スピード◎、道悪イマイチ△、坂イマイチ△です。
得意距離はマイルから10ハロン程度で、良馬場の走りは信頼できます。道悪はピッチ気味に走法が変わりますが、あまり進みません。
サウジのダートトラックは、馬場マネージャーいわく、米国のダートより1.5秒余計に時計がかると言います。足抜きが悪いソフト馬場だからです。
この馬の好走は、「道悪適性は要るが、スペシャリストである必要はない」ということかも。ただし、同じようにスピードがありソフト馬場が苦手だったマジックワンドは、凡走で終わりました。

2021年3着　グレートスコット5歳セ

2019年4月G3グリーナムS重2着

赤白勝負服のかかり馬、グレートスコットはスピード◯、道悪◎、坂イマイチ△
4歳まで英国の芝を走ってましたが、サウジアラビアのファイサル王子に購入され現地へ転籍。英国時代は気性難のG3馬でした。のちに去勢されています。
初回サウジカップは1:56.30で12着惨敗、その後はサウジ調教馬としてダートのマイル戦を連勝。2021年のサウジカップでは1:50.88にタイムを縮め、ミシュリフの3着になりました。
ホームの利もありますが、英国でも不良馬場をこなすパワフルな走りが印象的です。

残念な成績の芝馬たち

2020年9着　マジックワンド5歳牝

2020年2月サウジカップ9着

マジックワンドはAオブライエン厩舎の速馬場要員、香港カップやペガサスWCターフで2着を重ねるスピードのある馬でした。スピード◎、道悪イマイチ△、坂イマイチ△
バリードイルの調教でダートは慣れているからと、第一回サウジカップに出走。発後は芝レースと同じように前めで走りましたが、砂をかぶって嫌気がさしたか疲れたのか、直線で脚がとまった9着でした。
鞍上のムーア騎手は、「この馬にはソフトすぎる馬場だった」とコメントしています。芝のスピードだけでは上位入着は難しい例でしょう。

その他の馬

バンコック以下3頭は微妙な馬たちです。G1優勝はないが重賞は勝ったことがあり、オールウェザーの成績が素晴らしい馬もいます。
しかし、サウジカップで上位入線はありませんでした。米国のダートと違うから、欧州のオールウェザー馬向きという単純な構図でもないようです。
また、隣国ドバイのメイダンダートG1を制した馬も、馬場を嫌ったのか大差で負けています。

日本のこんな芝馬なら掲示板？

・芝のG1を勝てるスピードと実力
・道悪をこなせるパワーは要
・先行でも追い込みでも問題ない
・砂かぶりに動じない
・坂のぼりが苦手でも問題ない
・牡馬セン馬は57キロ、牝馬は55キロ背負えればOK

キングアブドゥルアジーズ競馬場ダート馬場特徴・コーナーR・高低差

なぜ遅い？米国のトップホースでも1800m走破に1分50秒かかる。サウジカップの馬場がかくも時計がかかる理由は何なのか？キングアブドゥルアジーズ競馬場の特徴や高低差、コーナー曲率を解説します。

annex.931women.com