冬至のゆず湯を混浴で楽しむ由緒正しい露天温泉を発見

ゆず湯の習慣は、江戸時代の銭湯で生まれました。当時の銭湯は混浴です。幕府が禁止令を出すまでは、こし布を巻いた裸の男女がおなじ湯舟につかって、いっしょにポカポカ温まったのです。

冬至の日はハダカの男女の間を埋めるように、黄色いゆずが浮かべられました。ぷ~んと香る柚子の先に見えるのは、ほんのり赤みがさした女性の白い肌。これは、たまりませんね~
21世紀の現代、冬至イベントで、柚子を浮かべる入浴施設はたくさんあります。けれども、混浴ってあまり聞きませんよね。混浴のゆず湯に浸かってみたい・・お疲れモードの職場のSEさんが、ジョークとも本音ともとれる呻き声を発したので、探してあげることにしました。

混浴のゆず湯は現代にもあった

ネットで検索しても、混浴ゆず湯の情報はなかなかでてきません。ゆず湯イベントはあちこちにありますが、男女いっしょにはカピバラの世界だけのようです。
「混浴のゆず湯はあるよ、しかも由緒正しい温泉だよ」
朗報は、後方のデスクからもたらされました。この瞬間、SE氏の頬に赤みがさし、精気がよみがえりました。
本当です、ありました。さっそく証拠の画像をごらんください。どう見間違えても混浴です、しかも風流な露天風呂じゃないですか。

湯原温泉郷公式ページ

さっそく、観光案内所さんに電凸してみました。今年もゆず湯に入れますか?
入れますよ~毎年行ってます

そっけなくも頼もしい、窓口のお姉さんの返答です。お疲れSEがアップをはじめたようです。

西の横綱格付けの湯原温泉郷の砂場湯

秀吉の時代に開かれた歴史ある露天風呂

湯原温泉は岡山県の真庭市にあります。中国山地に抱かれた町で、ちょっと北へ走れば、県境をこえ鳥取県です。
温泉が開かれたのは、今から450年ほど前。豊臣秀吉の側室の息子が、お母さんの湯治場として開設したと記録に残っています。混浴のゆず湯は、西の横綱に格付けされた天下の砂場源泉です。
冬至の日、この横綱露天温泉に投入される柚子の数は、なんと圧巻の626個。風情ある景色を眺めながら、柚子の香りをたっぷり堪能すれば、この冬もパワー全開で乗りきれそうですね。
砂場源泉インフォメーション
泉質:アルカリ単純泉
効能:神経痛 打ち身 筋肉痛 関節痛 冷え性 五十肩など
営業時間:24時間 定休日は毎週水曜日の午前
料金: 無料
2018年、今年の冬至は12月22日の土曜日です。近い遠いと悲喜こもごもはあるでしょうが、仕事疲れで元気を失っているみなさんや、混浴デートを楽しみたいカップルにもおすすめのイベントです。
混浴はちょっと恥ずかしい女性は、現地ではんざきちゃん湯浴み着をレンタルしましょう。タオルを巻くよりずっと快適です。これを着れば、ウェストがくびれていなくても周囲に絶対バレません。

湯原温泉の宿は17軒

格式が高そうな日本旅館から、近代的なホテル、こじんまりリーズナブルな宿まで揃っています。砂場湯に歩いていける近くの宿がよさそうですね。宿の情報はここでチェック。冬至のゆず湯は知る人ぞ知るローカルなイベントです。まだ空きがあるかもですよ。

江戸時代の銭湯はなぜ混浴だったのか

エロというよりエコ発想

江戸時代には、水道も給湯器もありません。大きな浴槽に水を運ぶだけでも大変です。大量の水と、水を沸かす燃料の節約のために、浴槽はひとつだけのほうが良かったのです。

冬至のゆず湯は、江戸からゆっくりと全国へ広がりました。この時代は、どの町の銭湯も混浴です。問題は、浴場の上の階に設けられた休憩所でおこりました。売春ビジネスにはげむ女性があらわれたり、おおっぴらに博打をする男衆が出てきました。
これには、江戸幕府が激オコです。1791年、ついに混浴禁止のお触れが発表され、おおらかな混浴時代は200年で終止符をうちました。

現代に残る極上の混浴ゆず湯

禁止令から200年、江戸時代のゆず湯より遥かに上質で、あたたまる天然温泉の混浴ゆず湯が存在することがわかりました。毛細血管をひろげ血行をよくしてくれるだけでなく、毛穴に詰まった皮脂をおとし、美肌をつくるゆず湯と天然温泉のコラボは体験しないと損ですよね。
湯原温泉へのアクセスは
車:中国自動車道から米子自動車道へ進み、湯原IC下車。温泉郷まで3kmです。
電車:岡山からJR姫新線で中国勝山駅下車。勝山バスセンターから湯原温泉まで35分です。

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