「メロディーレーン」常識をひっくり返す小さな可愛い怪物牝馬

スーパー牝馬

日本の競走馬の平均体重は、ざっくり470kgです

9割の馬が400kg台のどこかに分布しており、500超えは「デカい」、400切ると「走れるのか?」と疑問符がおどります。
Melody Lane
Melody Lane
あたしの体重は340キロ。ごはんに混ぜるオート麦が嫌いだから大きくならないの・・

小さいを通り越して、衝撃的なサイズです。

いま、メロディーレーンが日本中に元気を振りまいています。精いっぱい脚を伸ばして懸命に走る彼女の姿は、心療内科のカウンセリングの100倍効くと評判です。

記録を塗りかえ見る人を唸らせる、メロディーレーンって、どんな牝馬なんでしょう?
「メロディーレーン春の天皇賞を走る」紅一点が勝てる3条件とは
メロディーレーンがG1春の天皇賞に挑みます。歴戦の古馬を相手に、鉄の心臓と強靭な脚が武器の小さなスーパー牝馬が狙うのは、もちろん優勝です。みんなに勇気を与えられるのはメロディーレーンだけ。得意の長距離で、メロディーはどこまでやれるでしょうか。

9馬身差の圧勝シーンが世界を駆ける

2019年6月 阪神3歳未勝利戦

>>メロディーレーンついに大覚醒<<


心肺機能とスタミナに恵まれたメロディーレーンの才能が、大歓声とともに開花した瞬間でした

世間をあっと言わせる前、メロディレーンは勝てない無名の牝馬でした。2000メートルを中心に頑張っていましたが、残念ながら成績は9戦0勝。
3歳秋までに1勝できなければ、運がよくて地方や乗馬クラブ、運がなければ肉屋や缶詰と言われる厳しい世界です。メロディーレーンは3歳。
時がすぐ後ろに迫っています。
「距離を伸ばしてみようか」森田調教師は方針を変えました。
初めて走った2400メートル戦で、彼女は3着。世界に配信された上の動画は、同距離で2戦目の快挙です。

2600m芝コースの最速記録を塗り替える

Melody Lane
Melody Lane
今度は2600メートル走って、記録を更新しちゃったの。先生やみんなにナデナデしてもらって嬉しかった♪

驚くなかれ。9月には、JRAの芝2600mの最速レコードを塗り替えてしまいました。

2400mの世界記録保持者アーモンドアイの2つ下に、2:37.1秒の最速記録とメロディーレーンの名前が刻まれています。2600m以上だったら、アーモンドアイに勝つんじゃない?
メロディーレーンの快進撃は止まりません。菊花賞に移るまえに、ちょっとブレイク。血統自慢もしてあげないとね。
どやっ!って感じの血統ですね。

メロディーレーン血統表 出典:wikipedia

お父さんは、凱旋門で2度も2着になった日本の宝オルフェーヴルです。お母さんは、長い距離も走れたメーヴェさん。
両親とも小柄ですが、娘とくらべると100キロ以上の大きさです。
父系の血統はおなじみですが、母方も豪華です。おじいちゃんのモティヴェーターは英国ダービー馬で、フランスの最高女傑トレヴのお父さんです。
ひい爺ちゃんに、凱旋門賞とキングジョージ制覇のモンジューの名があります。もう一頭のシャーリーハイツも英・愛ダービー馬だし、たいした家柄ですね。
Melody Lane
Melody Lane
性格はお父さん似じゃないの。おりこうさんって言われるのよ。あたし、ジョッキーを振り落としたりしないから

極小の女の子が菊花賞へ

10年ぶりの牝馬出走

菊花賞は出世コースを歩む3歳馬のクラシック最終戦です。坂を2回も上り下りして、3000mの長距離を走破しなければなりません。
女の子が出るレースじゃないことは確かです。今年80回を迎えた菊花賞で、勝った牝馬はたったの2頭。出走すら珍しく、今年は10年ぶりでした。

キワモノ、チビ女は出てくるな

抽選を突破して出走が決まると、応援コールに混じって「キワモノ」だの「邪魔だ走るな」だの、失礼な野次も飛んできました。
果敢なチャレンジを讃える応援組も、「ブービーでいいから怪我しないでね」と祈りの境地です。

フタを開ければ驚愕の5着


2019年菊花賞JRA公式動画 メロディーレーン驚愕の5着
メロディレーンは18頭中一5番目で最終コーナーを通過しました。直線に入って、ゴールまでは400メートル。
なんとこのお嬢ちゃん、直線で10頭ゴボウ抜きしてしまいました。キワモノ呼ばわりする輩を、実力で黙らせたのはあっぱれ。
走破タイムは1着より0.40秒遅いだけだし、あがり3ハロンのラップは、最速タイの35.7秒と見事です。
アンカツさんからも、お褒めのツイートが届きました。


小さな背中に55キロの斤量を背負っての激走ですから、開いた口がふさがりません。

メロディーレーンの斤量

菊花賞の斤量比

菊花賞の斤量は、牡馬が57キロ牝馬は55キロの定量です。
競争した馬の斤量比です。
  • 1着:ワールドプレミア(484kg)11.7%
  • 2着:サトノルークス (470kg)12.1%
  • 8着:カウディーリョ (434kg)13.1%
  • 5着:メロディーレーン(340kg)16.1%
斤量比とは、斤量を馬体重で割った数値です。
日本馬の馬体重は、ほぼ400キロ台に分布しており、定量戦でもハンデ戦でも、斤量比は10%から14%のゾーン内におさまります。
8着のカウディーリョは、ランナー中いちばん小柄な牡馬でした。彼の斤量比は13.1%で、ゾーン内に収まっています。
対してメロディーレーンは16.1%
斤量比は関係ないとする向きもいますが、関係ないわけないじゃんと思います。小さい馬ほど斤量の影響を受けやすく、勝率にも反映されています。
菊花賞で上位入線した馬に、16.1%に相当する斤量を背負わせると
  • 1着:ワールドプレミア(484kg)77キロ
  • 2着:サトノルークス (470kg)76キロ
  • 8着:ヴェロックス  (490kg)78キロ
勝てたら奇跡ですよね?
メロディーレーンは、本当にがんばり屋さんですね。
だからといって、凄まじくアンフェアな斤量を放置していいのかは疑問です。馬の健康やフィジカル面への影響を考えると、放置はご法度に思えます。

極端な馬体差に対する恵量

平均体重を130キロ下まわる馬がG1を走るなんて、前代未聞の出来事です。前にも後にも出て来ないかもしれません。しかし彼女は走っており、今後も走り続けます。
特別な配慮というよりは、周りの馬たちと同じ土俵で戦わせてあげたいと思いませんか?
斤量比ゾーン天辺の14%でいいんです。菊花賞も14%の47.6キロで走れたら、もっと前にいたかもしれません。

でも、そんなに体重の軽い騎手はいる??

「チビだから悪いんだ」「前例がない」と一蹴せずに、JRAには真剣かつ科学的に検討してもらいたい問題です。

「メロディーレーン春の天皇賞を走る」紅一点が勝てる3条件とは
メロディーレーンがG1春の天皇賞に挑みます。歴戦の古馬を相手に、鉄の心臓と強靭な脚が武器の小さなスーパー牝馬が狙うのは、もちろん優勝です。みんなに勇気を与えられるのはメロディーレーンだけ。得意の長距離で、メロディーはどこまでやれるでしょうか。

メロディーレーン次走は有馬記念か

3候補のなかで絞りこみ

メロディーレーンは年内にもうひと走りして、来年を迎える予定です。現在の候補は3レースあり
  • 12月21日 江坂特別 阪神2400m
  • 12月22日 グッドラックハンデキャップ 中山2500m
  • 12月22日 有馬記念 中山2500m
馬主LEXのこんなツイートも

さらに、放牧先で素晴らしい走りをみせ、有馬記念出走の意向が固まりつつあるという報道が飛びこんで来ました。

栗東トレセンより勾配がキツいヒイラギステーブルの坂を、元気よく駆けあがっているのでしょう。

有馬記念出走は実現するか?

有馬記念ファン投票は11月半ばに始まります。10位以内にランクインすれば、優先的に出走できます。愛されホース・メロディーレーンなら、上位ランクインは夢ではないでしょう。

心配の種はふたつ

  • 輸送に6時間かかる
  • 直線が短い
栗東のトレーニングセンターから中山競馬場まで、約6時間のドライブです。馬運車で長時間ゆられて、ますます体重が減ってしまわないか心配です。
着いたら着いたで、慣れない馬房に緊張して汗びっしょりなんて不安もあります。
有馬記念の直線は、310メートルと短いのです。メロディーレーンは一瞬で加速するタイプではなく、スピードに乗るまで時間がかかります。直線が長いほうが本領を発揮できそうです。
良いこともあるよ~有馬記念では、メロディーの斤量は53キロなの。菊花賞より2キロも軽いのはラッキー。ファン投票はスマホでもできるから忘れないでね。




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