【2022年凱旋門賞】オッズ順に有力出走馬を考察してみる

2022凱旋門賞

プレップレースが終わり、世界ランキング首位の英国調教馬、バーイードが凱旋門賞回避と発表され、前売りオッズがかなり変動しています。

愛チャンピオンS勝馬のルクセンブルクが一番人気に浮上し、ニエル賞4着のドウデュースが10位に下落。
道悪なら回避の条件つきですが、ヴァデニ・アダイヤー・オネストの有力馬3頭が出走に前向きです。
9月26日に意思確認、29日に出走馬が確定します。全ブックメーカーのオッズを一覧にしたオッズチェッカー前売り人気で、上位馬を人気順に並べました。
2022年凱旋門賞も道悪。不良や重馬場適性をみせた出走馬
凱旋門賞前日は15~20ミリの雨予報です。道悪でも走れる巧者リストです。稍重は誰でもこなせます。そうはいかない重馬場や不良馬場で、結果を出した出走馬を紹介します。

前売りオッズ人気順

馬名齢・性斤量kg私見
Baaeed4牡59.5kg回避。引退レースは英チャンS
1Luxembourg3牡56.5愛チャンS優勝で7位から浮上
2アルピニスタ5牝58総合力で連勝中姉さん
3タイトルホルダー4牡59.5日本総大将
4Torquator Tasso5牡59.5去年の田んぼ直線の脚さばき
Pyledriver5牡59.5回避。BCかJCへ
5Vadeni3牡56.5仏ダービー馬。スタミナ不安
6Adayar4牡59.5回避
7Onesto3牡56.5パリ大賞優勝、愛チャンS2着
8Westover3牡56.5愛ダービー馬
9La Parisienne3牝55.0仏オークス2着
10ドウデュース3牡56.5デブってニエル賞4着
変われば良いですが、天気は9月26日月曜日から当日までオール雨予報です・・ヤバい

日本馬はタイトルホルダーが3位、ドウデュースが10番人気です。ディープボンド、ステイフーリッシュは35位、45位あたりに潜伏しています。

人気順に、有力馬を見ていきます。

凱旋門賞有力馬

バーイード 4牡

【回避】ラストランは英国チャンピオンステークスと正式発表
バーイードがアークか英チャンピオンSか決めたら、行かない方へ行く算段の馬も多い模様です。

2022年8月英国際S優勝

ヨーク競馬場:2051メートル 良、部分的に堅良(6.9)
走破タイム:2:09.30
上がり:34.85

バーイードはミシュリフを子供あつかいと讃えるより、変わり果てたミシュリフを嘆くレースだったよ。馬場数値は6.7と6.9で変わらないのに、去年と全然違うんだもん
正確には1051メートルだけど1分11秒近くかけた超スローペースの上がりが、去年のミシュリフより遅いのは不満です。
瞬時にギアがあがる瞬発力は素晴らしいけど、バーイードってハイペースでもあの末脚を繰りだせるのかな?
優勝馬1000通過タイム上がり
2021年ミシュリフ68.742:05.9234.16
2022年バーイード70.922:09.3034.85
今年のミシュリフと去年のミシュリフは、まるで別馬。動画を見くらべると、今年はズングリして直線の脚まわしも鈍重です。今年はあがり36秒台でした。
今年のミシュリフに大差で勝っても、で?で終わり。
2021年英国際ステークス ミシュリフ優勝動画

ルクセンブルク 3牡

・6戦5勝 躓きが英ギニー敗因
・オブライエン師が歴代管理馬でトップの素質馬と讃える
6.2の重馬場まったく問題なし
・オブライエン師ムーア騎手2400へ距離延長は心配ない
天下のAオブラエン師が、ガリレオやディラントーマス、SMバシリカを超える逸材と公言してました。2400メートルは未経験。馬場を問わない馬ですが、距離は良馬場の方がもちそうと語っています。

2022年9月愛チャンピオンS1着


筋肉損傷で英ダービーから離脱し、もう走れないかもと心配させた馬が華麗に復活。やっつけ仕上げで出走させた先月のG3を勝ち、駒をすすめたこのレースで強豪を倒して優勝。

アルピニスタ 5牝

・14戦9勝G1は5勝のフランケル産駒
・4歳から負け知らず7連勝中
・道悪上手、スピードもそこそこ、2400m専の総合力姉さん
・良馬場でトルカータタッソ、稍重でメンドシーノを下す

2022年8月ヨークシャーオークス1着

ヨーク競馬場:2372メートル 良所どころ堅良(7.0)
走破タイム:2:29.92
上がり:34.20


アルピニスタとバーイードの直線比較

今年夏のヨークの英国際とヨークシャーオークスの直線コーナーからゴールポストまでの2頭のラップ比較です。馬場状態はいっしょ。
斤量馬場状態残り1000~800800~600600~400400~200200~ゴール上がり3ハロン
アルピニスタ61kg7.0良・堅良12.1311.0310.5911.4812.1334.20
バーイード60kg6.9良・堅良12.5710.8611.5911.3411.9234.85
アルピニスタは残り1000メートルを57.36秒で走り、バーイードは58.28秒でした。後者は加速したら誰も付いてこれなかったので、競って本気出したらどれくらい速いのかは謎です。
ただ直線向いた勝負どころで、2秒ちかく加速しちゃったりするから手に負えない。バーイードみたいな馬はハイペースで疲れさせて余力削ぐくらいしか作戦ないですよね。
アルピニスタ姉さんも、良馬場をこなすスピードと、ロンスパスタミナありますね。

トルカータタッソ 5牡

15戦6勝
・2022年は前走バーデン大賞以外は良馬場出走
・堅良キングジョージ2着。エネイブルやアダイヤーより上がり1秒遅
・不良馬場の独ダービを7馬身差で優勝のアドラーフルクの子
・重馬場やパワー登坂で強み、スピード競馬は疑問

2021年8月G1ベルリン大賞2400m2着

ホッペガルテン競馬場:2400m 良
勝馬アルピニスタ走破時計:2:29.48


レースラップですが、

14.0811.8512.2512.8112.2712.8612.7512.8912.6711.8911.1911.712:29.48
ゆるゆるペース。上がり3ハロン34.79秒はアルピニスタのラップに近いような気がします。アルピニスタは良馬場のオークスでも12ハロンを2分29台で走破し、上がりは34秒台でした。概ねこのくらいの馬でしょか。そこから3馬身くらい後。やっぱトルカータタッソは良馬場イマイチ遅い。
凱旋門賞勝ったときの衝撃は、2着タルナワの鞍上スミヨン騎手のコメントが全てだと思います。あんなに粘る馬場を終始外まわして脚が止まらないんだから・・

2021年凱旋門賞後スミヨン騎手のコメント


トルカータータッソはずっと俺より前で、3列目より外を走ってた。ファルスで奴を見ながら、嵌められたなポシャるぞと心のなかでつぶやいた
俺は残り300で抜け出して先頭にたった。左を見ると奴がいたんだ。「ありえん!こいつ何処から来たんだ?」奴は直線でもずっと俺の前にいた。鼻差で負けたんじゃない、3/4馬身差だぞ。素晴らしいレースだった

ヴァデニ 3牡

・チャーチル 母父モンズン
・8戦5勝
・国内では稍重よりの3.5重馬場3走成績は2-0-1-0
・数値4の重ともなれば回避しそう

2022年5月仏ダービー優勝 重3.5

シャンティイ:2100m 3.5重
走破時計:2’06″65
上がり:35.86

このレース4着のアルハキームの上がりは35.67、5着オネストは35.49。ヴァデニの走りもさることながら、スミヨン騎手の手腕が光ったレースでした。
よりソフトだった愛チャンピオンSでは勝馬から1馬身3/4、2着オネストから1馬身1/4遅れの3着。より起伏があり、距離延長の凱旋門賞のコースで優勝できるか?疑問が残ります。

アダイヤー 4牡

【回避】英チャンピオンステークス出走へ
・フランケル 母父ドバゥイ
・9戦4勝
・昨年凱旋門賞は残り400mまでレースを牽引し、直線で力尽きた4着
・強い馬ながら今年は平場1戦のみ
・馬場が良ければ凱旋門賞へ

2022年9月C2条件戦1着

ドンカスター競馬場:2040メートル 稍重
斤量:59kg
勝利時計:2:08.13 上がり:35.93

レースラップですが
18.9712.3912.1612.2812.2512.2411.8711.7311.5512.65
前半1040メートルを68.49で通過し、アダイヤーの上がりは35.93。11ヶ月ぶりの復帰戦だし、クラス2のレースなのでこんなもんでしょうか。アップルビー師は結果に大満足
陣営
陣営
アダイヤーは騎手の指示どおりに走れた。完璧だし、彼はやはりキングコング。状態は素晴らしい、馬場が良ければ凱旋門賞を走らせる

オネスト 3牡

・6戦3勝
・フランケル 母父シーザスタース
・道悪OK 3.5重で仏ダービー直線最速10頭抜き。届かず・・愛チャンはもっと酷い馬場
・稍重までならアーク出走宣言

2022年9月愛チャンピオンS2着

レパーズタウン競馬場:2000m 重
勝馬走破時計:2:12.10 オネストは半馬身遅れの入線


愛チャンSは、良馬場開催がほとんどです。(日本馬におすすめ)去年は遅い決着でしたが、グレイギャッツビーからシーザスターズ、エリ女の優勝トロフィーをかっさらったスノーフェアリー、ガイヤースを倒したマジカルなど、速い馬たちの勝利時計は2分0~2分4秒台に分布しています。
2分12秒台決着は、かなりの道悪だったように思います。
競り負けたオネストは、まいど最後尾を追走するスタイルでした。距離短縮でスピードが求められる本レースでは、いつもより前で追走。この位置でも走れることがわかりました。
ラップは不明ですが、ルクセンブルグとオネストだけ脚が違ったので、ヴァデニより道悪適性があり、上がりの脚も速い。
仏ダービーでは最後方を追走し、直線は最速で10頭ごぼう抜きした結果の5着でした。
3.3稍重のサンクルーでもラスト3ハロンを33.63秒で走破しており、末脚は信頼できそう。安定した成績の中で一度だけ8着があります。2022年5月G3ロンシャン1600mです。半年の休みあけと、いそがしいマイルより距離が長いほうが絶対合いますね。凱旋門賞も着内ありそうでは?
また後で追記していきます!

ロンシャン競馬場・凱旋門賞コースの形状・高低差・騎手の戦略
凱旋門賞の過酷な2400メートルのコース高低差を視覚化しました。日本馬が挑む高い坂とはどんなものか?短め距離を走る帯同馬を連れていくのは、良いアイデアかも。マイル以下のコースに登坂はありません。高低差をお見せします。全部下りだから(笑
2022年凱旋門賞も道悪。不良や重馬場適性をみせた出走馬
凱旋門賞前日は15~20ミリの雨予報です。道悪でも走れる巧者リストです。稍重は誰でもこなせます。そうはいかない重馬場や不良馬場で、結果を出した出走馬を紹介します。

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