ジェシーピンクマンの経歴
- 年齢:20代なかば
- 学歴:JPウィンハイスクール中退
- 職業:マリファナやメスの売人
- 性格:チャラ男だが優しく繊細、素直な一面も
ウォルターと運命の再会をする前のジェシーは、ストリートでマリファナやメスを売って生計をたてるチンピラでした。当時のジェシーが、顧客獲得のために作ったWebページが今でも残っています。
「ホットな葉っぱ好きとつながりたい」プロフィールや掲載された写真が、ジェシーをバッチリ物語っています。ベイビー俺は独身だぜ、ブラックやメキシカンどんな人種でも葉っぱ好きなら大歓迎、メスの匂いもぷんぷんしてます。
ジェシーはどこにでも存在する
あなたの隣のジェシー
ストリートの売人と関わりがなくても、あなたの周囲をぐるっと見渡せば、ジェシーピンクマンは簡単に見つかります。頭がキレる連中の手のひらで、転がされているタイプです。イキってもお人よしで知恵もまわらないので、頭角をあらわすキレ者に上手くあしらわれています。職場では、出世の見こみはありません。昔なら窓際、状況がよりシビアなら、退職部屋へ流されていくのでしょう。
ジェシーは、アルバカーキーの中産階級の家に生まれました。手入れが行きとどいた芝生の家には、市民の模範のような両親と、秀才の弟がいます。
できそこないのジェシーは、薬に手をだし親に愛想をつかされ、家を追い出されてしまいます。麻薬ビジネスの世界に身を投じても、ポジションはいちばん下っ端。あまり旨味はなさそうです。
麻薬の世界ではサンドバック
平和な世界に暮らすジェシーに待っているのは、うだつのあがらない人生です。アウトローの世界では、ジェシーに平和はありません。ウォルターのように高純度のメスを作るスキルや、キャリア形成に必須の残忍さにかけるジェシーは、まっさきに蹴られ殴られ、ことあるたんびにボコボコにされます。際立だつものがないジェシーの命は軽く、誰よりも先に銃口がつきつけられます。肝心なところでヘマをやらかし、ウォルターの足もずいぶんと引っぱりました。根が優しくウブな性格が顔をだすジェシーを、嫌いになるのは難しいものです。もともと温厚なウォルターです。罵りあいの大喧嘩をしても、父親のような眼差しをむけて、結局は尻ぬぐいにまわります。
哀しきジェシー
デキる人間にはデキない人間の哀しみがわからない
ドラマのジェシーに、心をえぐられるシーンがあります。ブレイキングバッドのシーズン3「ハンクの苦しみ」の章です。ブレイキングバッド season3
稼いだお金が底をつき、ウォルターに「もう一度メスを作ろう」と持ちかけたジェシーは、素っ気なく断られます。仕方なくひとり再開した彼は、ウォルターの義弟で麻薬捜査官のハンクに目をつけられます。
ハンクに尾行され、製造ラボのキャンピングカーを突き止められたジェシーとウォルターは、絶体絶命の大ピンチ。ウォルターの機転で難を逃れた2人ですが、怒り狂ったハンクに顔を殴られたジェッシーは2メートルもふっ飛ばされて、危うく死んでしまうところでした。
認められる喜び
弁護士ソウルの入れ知恵で、ジェシーはハンクを訴えると決めました。ハンクが免職になったあとも、地獄の果までまとわりついて追い詰めてやると息をまきます。不当捜査とジェシーへの過剰な暴力行為は、大問題です。失職の危機にひんしたハンクを救うために、ウォルターは頭を働かせます。「おまえの作るメスは良質だ。これからは、パートナーとして手伝ってくれないか」2人でメスを作ろうと持ちかけたのです。
あんなに怒っていたのに、ジェシーは簡単に懐柔されてしまいました。裏社会に名を轟かせたウォルターに、初めて認められたのです。褒められたことも、評価されたこともない自分が評価されたことの嬉しさ。デキるあなたは理解できなくても、デキない人生に苦しむひとには、良くわかるはずです。
賢いウォルターの手のひらで転がされ、ジェジーはもっともっと恐ろしい地獄へ向かう潮流に、自分から身をゆだねてしまいました。
脱地獄そしてアラスカへ
ジェシーはやっぱりクズ
憎めないジェシーですが、こいつは正真正銘のクズでした。本気で好きになった恋人がヘロインのオーバードーズで死んだとき、彼は隣でラリったまま就寝中でした。ウォルターのはからいで更生施設にはいり、反省してクスリはやめました。麻薬を断つワークショップ通いも続けています。メスの生産ノルマにおわれる毎日にイヤ気がさしたジェシーは、かつての仲間に商売をもちかけます。ラボで製造したブルーメスをくすねて、売りさばく作戦です。
あろうことか、売人仲間をワークショップに引っ張りこんで、麻薬をやめようと頑張るメンバーにメスを売りつけるクズ精神は健在です。
本当の地獄
麻薬ビジネスの中心部には、山積みの札束と、身の毛がよだつ恐怖の世界が広がっています。微笑みかけてくれたボスが、あなたの口中に銃をつっこみ、引き金をひくまでに1分とかかりません。誰もが殺され、誰もが殺すこの世界には、自由も安心も信頼もありません。ふくれあがった財布で豪遊しながら、ビクビク周囲を警戒して生きていかなければならない地獄です。
消されていく仲間たちの血のりを浴びながら、生き残ったジェシーは監獄のような小部屋に監禁されて、組織のためにひたすらメスを製造させられています。彼はこのまま助からないのでしょうか?これはドラマ最終回のお楽しみです。
Yo Bitch! ジェシーが戻ってきた
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Two familiar cars spotted being transported around Albuquerque this week 🤔
映画の撮影は、昨年の11月からこっそり行われています。ジェシーが生まれ育った家には何やら機材が運びこまれ、撮影現場にはジェシーのお母さん、ミセスピンクマンの姿が目撃されています。
映画のキャストは?
ウォルターは出演決定です。回想シーンで登場するのか、出番の長さなども秘密の段階です。ジェシーの売人仲間のスキニーピートやバッジャーも戻ってきます。ほかに出演が噂されているキャストの顔ぶれは、- ガスの右腕マイク
- 人消し屋のエド
- 亡くなった恋人ジェーン
- アンドレアを撃ったテッド
Greenbrierの名で撮影進行中
ブレイキングの2時間映画は、Greenbrierという仮タイトルで撮影が進行中です。今月にはシーンやカットの撮影が終わり、音づけや編集作業にはいります。この映画が視聴者にとどけられるのは、今年の11月頃だと言われています。AMCの特番として放映されるのか、シアター公開になるのかは、まだ明らかにされていません。
映画についてのインタビューで、ウォルター役のブライアン・クランストン氏はこんなことを言ってました。
いままでの型を打ちやぶって、真の人間として目覚めるジェシーが見たい。人として自信をもち、心をひらいて他者を受いれられるようにね。彼は幸せそうには見えなかった、幸福になってほしいよ。
ドラマの最終回でウォルターに助けられアラスカまで逃げたジェシーが、映画でまた麻薬組織に捕まります。彼は生還できるのか?今度こそクズを卒業して、まともな人間にステップアップできるのか。映画が待ち遠しくてたまりませんね。
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