エネイブルは6歳でも最強か?~2020キングジョージ区間ラップで検証~

凱旋門賞

初戦を落としたエネイブルが、キングジョージで無様な敗北をきっしたら・・そのままターフを去っていたことでしょう。

レース後のインタビューで、調教師はこのように語っています。

ゴスデン師レース後コメント


現役続行について馬主のカーリッド殿下に意見を求められたさい、恐らく大丈夫だと返答した。が、エネイブルが辛そうな様子を見せ楽しんで走っていないと判断したら、即座に引退させるつもりだった

キングジョージ圧勝

引退どころか、4歳のエリート牡馬2頭を足元にも寄せつけない勝ち方でした。
キングジョージ3勝という前馬未踏の記録をはばむため、オブライエン師はアイルランドの総大将ジャパンと、愛ダービー馬のソヴリンを送りこみました。
「エネイブルが偉業を達成するには、調子をピークに上げて来たジャパンを負かさなければならない」と、
偉業に待ったをかける気マンマンです。

>>2020KING GEORGE VI AND QUEEN ELIZABETH STAKES<<


区間ラップで検証

アスコットの馬場状態は雨ながらFirm:良馬場です。

ソブリンが先頭で1000メートルを通過。1分01.20の速いペースです。
6Fはコース底から最初のコーナーあたり。曲がった先には、高低差20メートルを登る400メートルの坂が待っています。
3頭ともペースを落とさず上りきり、直線コーナーへ突入。ここが残り600の始まりで、ホームストレートの長さは約500メートルです。
馬名・斤量 走破時計 前半5F 6F 7 8 9 10 11 12 上がり
エネイブル(58.9キロ) 2:29.08 1:01.95 12.53 12.39 12.18 12.29 12.28 12.62 12.84 37.74
ソヴリン(60.3キロ) 2:29.84 1:01.20 12.51 12.19 12.20 12.53 12.73 13.33 13.34 39.40
ジャパン(60.3キロ) 2:31.64 1:02.47 12.25 12.40 12.22 12.24 12.35 13.17 14.72 40.24
①ソブリンの1000通過ラップは、エクリプスのガイヤースど同じペース
②エネイブルも初戦よりわずか0.14秒遅れて1000通過
③残り600過ぎてエネイブルが先頭へ。ペースかわらず
③牡馬2頭はスタミナが切れ、高低差10メートルの直線で力尽きる」
この辛いコースを最後までバテずに攻略できたのは、6歳の女王様だけでした。6歳でこのレースを勝ったのはエネイブルが史上初です




ソヴリンは侮れない

エネイブルに0.76秒遅れてフィニッシュ。60キロ背負い前半をハイペースで進めたわりには、健闘しました。
ラスト3ハロンはエネイブルのラップより1秒半余計にかかりましたが、凱旋門賞のコースだともう少し良い走りができそうです。
道悪じゃなかったら、この馬はロンシャンに向いてる。ガイヤースと2頭で前行って、残るほうが上位入線しそう。

ジャパンはカンカン泣き

レース前、ジャパンの調子は絶好調とオブライエン師は自信を見せていました。
レースから数日後のZoomインタビューでは、敗因について、レース中に石が当たった痛みかもしれないと語りました。腫れて痛がっていたようです。
この馬、4歳になって恵量がなくなると、パタっと勝てなくなりましたね。
昨年6月にキングエドワーズ7世Sで、キングジョージと同じコースを勝ったときの時計は、2:29.16でした。このときの斤量は56.2kg。
8月下旬のインターナショナルステークスに出走して欲しいですね。負担重量が4kg増えて60キロになっても、直線10秒台で走れるでしょうか?
ヨークの平坦な10ハロンで、ベンバトル、ガイヤースと良い勝負ができたら、斤量負けしてない証明になりますね。これは4歳同級生のソットサスにも言えることです。
凱旋門賞の負担重量は、去年の56.5キロから59.5キロにアップします。
斤量に泣く馬だとすれば、上位入線は難しそうです。でも、ちょっと楽しみもあります。
ムーア騎手が、54キロの斤量で走れるラブちゃんを選んだらどうする?半分オーナーのキーファーズに配慮して、武豊ジョッキーが乗れたりしないかしら?


エネイブルは不世出の女王

ハイペースに負けた初戦エクリプス・ステークスの走りを打ち消すように、エネイブルは直線に入るや軽々とソヴリンを追い抜き、おつりをつけて返しました。
歴代の牡馬が叩いたタイムの中でも速い方でゴールしており、3段階で乗り越えなければならないタフな坂も、ラクラクこえての圧勝劇でした。
ゴールシーンの実況アナウンス声が耳に残ります

百万頭に一頭の馬エネイブル! いや、一千万頭に一頭だ!

キングジョージの記録を塗り替える

キングジョージ6世&クイーンエリザベスステークスは、1951年にはじまり、今回で70回です。
優勝して欧州の上期のチャンピオンになった牝馬はわずか9頭。
このうち今回のエネイブルの勝利時計を上回ったのは、ゴスデン調教師が管理したタグルーダだけでした。2:28.13で走破したタグルーダは3歳でした。
3回制した馬も6歳で勝った馬も、牡牝セン馬とわずエネイブルだけです。
2017年 エネイブル 牝3 2:36.22
2019年 エネイブル 牝5 2:32.42
2020年 エネイブル 牝6 2:28.92
HRI(アイルランドのJRA)もレース後の速報記事でこのように結びました。

Enable proves too strong for Japan and Sovereign in the King George

エネイブルは、ジャパンやソヴリンが敵う相手ではないとキングジョージで実証した。
女王中の女王エネイブルを見られるのも、残りあと2戦になりました。ヨークのオークスも凱旋門賞でも、強さを見せつけて引退して欲しいと心から思います。今のところ単勝候補筆頭

ラブは凱旋門賞でエネイブルに勝てる馬か?
凱旋門賞を3勝して引退する。女王エネイブル陣営を震撼させた馬がアイルランドに現れました。栗毛のかわいい牝馬ラブは本当にそれほどの馬なのか?オークスのラップを検証してラブの実力を測ります。素晴らしいですよ、この馬。でも、残念なところがたった1点あります。
「凱旋門賞の謎馬」オッズ4位のRaabihahラービアって何者?
知られてないけど高い評価の謎馬ラービアは、凱旋門賞で勝ってしまうかもしれない牝馬です。女王エネイブルを差したのは、アイルランドのラブではなく、Raabihahだったという結末になるかもしれません。シーザスターズのスピードを受け継いだ、フランスの3歳女王ラービアってこんな馬です。




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