ラブは凱旋門賞でエネイブルに勝てる馬か?

凱旋門賞

凱旋門賞の前売りオッズで、アイルランドの3歳牝馬が女王エネイブルとデットヒートを繰り広げています。

英オークスを制したラブです。
英ダービー馬より速く、3歳の怪物と呼ばれたエネイブルに勝る時計でゴールし、ブックメーカーは凱旋門賞オッズの一番上にもってきました。
その後キングジョージで圧勝したエネイブルが抜き返し、現在ラブは2位につけています。このラブは、凱旋門賞で1着になれる馬なのでしょうか?



エネイブル陣営を震撼させたラブの走り

英国オークス

Investec Oaks ラブ 2:34.06


40メートル高低差のコース

まずダービーとオークスの舞台、エプソムダウンズのコース詳細です。
普通に走ってるように見えますが、実はとんでもない高低差の馬場なのです。
ゲートを出て向こう正面はずっと上り坂。コーナーにあるてっぺんまで37メートルの高さを駆け上がります。そこからは、ゴール直前まで長い下り坂が続きます。
エプソム・ダウンズ競馬場のコース形状・高低差~英国ダービー・オークス~
英国ダービー・オークスの舞台になる、エプソムダウンズのコース形状と高低差を計測して視覚化しました。遠征する日本馬達が凱旋門賞で顔を合わせる3歳の優駿達が戦うコースは、ロンシャン以上にありえない過酷な2400メートルです。

2020年英国オークス

ラブはスタミナお化け。凱旋門賞の4倍の坂を登っておりた後、9馬身半突き放してゴール。残り600でスパートして、ゴール前の急坂も足が止まらなかった。ラスト2ハロンは22秒76だからね

ラブのペース配分

ラブの1000m通過ラップは、71.5秒位です。エネイブルのオークス時は70.53秒なので、ラブのほうがゆっくりです。
序盤から2頭が飛び出して、ここを68秒台で通過して行きました。2頭は直線でガス欠になり自爆マシーンで終了。
2020年英ダービー馬に輝いたサーペンタインは、69秒ちょいでここを通過。逃げ切りましたが、さすがにゴール前2ハロンはあっぷあっぷして24秒48でした。
序盤おさえたとはいえ、2着を1秒半も突き放したラブのスタミナとスピードの持続性は脅威です。

エプソム2400mのラップ比較

ラブ・サーペンタイン・カメコ・ガリレオ

2020年のダービー・オークス馬と話題のカメコ、ラブ父の偉大なるサイヤーガリレオのラップを比較しました。計測地点が変則ですが、だいたいの傾向がつかめます。
232m地点 820m 1718m 2006m 2410m
Galileo 18.40秒 57.50 115.60 130.60 153.27
Love 18.30 58.90 115.00 131.30 154.06
Serpentine 17.70 56.70 112.90 129.95 154.43
Kameko 17.90 57.85 116.02 132.20 155.54
斤量はみんな同じ57kgだよ。ガリレオは流石だね。サーペンタインは前半飛ばしたから何とも言えないけど、カメコは坂は上がれても、スタミナがイマイチだね。因みにエネイブルの時計は154.13秒だよ。ラブの勝ち。

ラブの血統

ガリレオと母父ピヴォタル


ガリレオはクールモアの看板大種牡馬だけど、オカンのピカブーは適正なしで一走もしてないけどな・・
パワーとスタミナの父の家系に、母系のスピード血統を注入してます。
オブライエン厩舎のガリレオ産駒たちは、たいていこんな配合ですね。マジカル、マジックワンド、AVD、ジャパン、ハモーサみ~んな同じパターンで、ラブは母父ピヴォタルと母母ディンヒルの二段構えです。

ラブの全姉

1歳上のお姉ちゃんは、パッと見ラブそっくりなピーチツリーです。
1年前に同じく英オークスに出走し10着でした。
全姉ピーチツリー英オークス動画直線まで先頭でレースを牽引し、スタミナがもたず沈んでしまいました。
スピードにも恵まれていないのか、2400以上の距離で頑張っていますが、成績はあまり奮いません。

凱旋門賞でエネイブルに勝てるか?

エネイブルより4キロも軽い斤量

3歳牡馬56.5kg 牝馬54kg
4歳以上59.5kg、牝馬58kg
2018年の凱旋門賞で、3歳のシーオブクラスの猛追をうけエネイブルが僅差で勝ったシーンの背後には、4キロの負担重量差がありました。
今年も同じシーンが繰り返されるか、女王の前でゴールするかは、天候によるところが大きそうです。
乾いた良馬場なら、ラブが勝つチャンスは大いにありそうですね。しかしラブは道悪が苦手。

ラブは道悪が苦手


あらま~ラブちゃん悪路だとまったく進まない!違う馬になっちゃってる。去年8月カラのG2・1400mの動画だよ。馬場はYielding、日本でいう重よりの稍重。

これまで9戦5勝の成績で、負けたのは新馬戦と悪路です。10月は雨が降りやすく、馬場も状態もあまり良くないロンシャンです。運を味方につけなきゃ勝てそうにありません

凱旋門賞当日の馬場状態がsouple 3.5以上だったら、危険信号の点滅ですね

ガイヤースが作る速いペースに対応できる?

英オークス・ヨークのオークスのペース

エプソムオークスのペース

英オークスは2頭の馬が飛びだして、無茶なレースをしました。ラブを含めてほかの馬は冷静で、ラブは最初の1000mを71.5秒と遅いペースで通過しました。
これが活きて、ラスト3ハロンをあのスピードで駆け抜けることができました。

エプソムオークスのペース

ラブは、先行したマヌエラデベガの後ろで1000mを65.37秒で通過しました(実際は千よし少し長い)。1年前のエネイブルは65.85秒でした。
直線のスパートにそなえるため、10Fのインターナショナルステークスでも前半おさえて力を温存するのが一般的です。
空気を読まないガイヤースはそうじゃない。今回は61秒台で通過してました。タイムは去年と大差なくても、あの馬がいるだけでペース配分が天と地ほど変わるよ。厄介な馬です。
凱旋門賞の日が重馬場なら、ガイヤースは自爆マシーンとして無視すれば良いかもしれません。しかし良馬場なら、残られたらヤバイと各馬後追いし、流れは速くなりそうです。
初めてガイヤースの洗礼をうけるラブちゃん、本当に凱旋門賞馬になれるかな?

ラブとエネイブルのラップ比較

ヨークシャーオークス

2019エネイブル良・2020ラブ稍重
馬名・斤量 1-5ハロン 6 7 8 9 10 11 12 走破時計・上がり
エネイブル60kg 65.85秒 12.88 13.20 12.46 11.40 11.12 11.05 11.98 2:29.90(34.15)
ラブ56kg 65.37秒 12.70 13.35 12.08 11.50 11.21 11.95 12.73 2:31.31(35.88)

エネイブルは粘ったマジカルを突きはなし、ラブは5馬身ひらいた一人旅ゴールでした。



「凱旋門賞で消すのは早い」英ダービー馬サーペンタインの能力
まぐれで勝った英ダービー馬と呼ばれるサーペンタイン。知れば知るほど、凱旋門賞で消したくなくなります。ロンシャンの登りが倍あれば本命にしたい3歳牡、消すのは一読してからでも遅くないかもですよ!
「凱旋門賞の謎馬」オッズ4位のRaabihahラービアって何者?
知られてないけど高い評価の謎馬ラービアは、凱旋門賞で勝ってしまうかもしれない牝馬です。女王エネイブルを差したのは、アイルランドのラブではなく、Raabihahだったという結末になるかもしれません。シーザスターズのスピードを受け継いだ、フランスの3歳女王ラービアってこんな馬です。

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