タガノパッションのデビューは3月20日でした。その2ヶ月後、オークスで4着。
・出遅れたデビュー戦は、13頭ごぼう抜いて3着
・2戦目は、阪神の重馬場を激走して1着
・スイートピーSをレコード勝ちでオークス出走権をゲット
・栗東から東京まで2往復
長距離輸送を伴う連戦でも体重は増え、ゲートを嫌がるそぶりも見せませんでした。「ケロっとしてた」「まだ走りたがってた」、陣営コメントに期待はふくらみます。・2戦目は、阪神の重馬場を激走して1着
・スイートピーSをレコード勝ちでオークス出走権をゲット
・栗東から東京まで2往復
秋華賞でソダシやサトノレイナス倒すかもよ
タガノパッションの気性
母方の気性難は心配?
タガノパッションの血統表
母のアドマイヤシルクは、未勝利で現役生活を終えました。母系をさかのぼると、気性がヤバい名馬が並んでいます。日本競馬の礎サンデーサイレンスは、引退後社台スタリオンのボスになりました。ほかの馬が寄りつかなかったほど、激しい気質の馬でした。
タガノパッションの曾祖母は、全兄サッカーボーイを女にしたようなゴールデンサッシュです。容赦なく噛みつくこの牝馬は、レース前に気くわない馬にケンカを売り、追いかけ回して噛みに行ったディクタスの娘です。
日本を代表する暴れ馬一家、ステイゴールド一族はこのラインから生まれました。危険な遺伝子が並びますが、タガノパッションは大丈夫でしょうか?
心配ない、タガノパッションは落ち着いた気性の、とっても良い子みたい
鮫島厩舎や岩田ジョッキーのコメント
- 乗りやすくレスポンスがいい
- レースを重ねても、イライラしないしカッカもしない
- コースでも並走でも落ち着いて堂々としてる
- まわりの馬を気にせず前へ前へ進む
デビュー戦は強烈な末脚
阪神1800m3歳未勝利
出遅れて直線コーナーまで最後方でした。上がり最速は勝ったアンフィニドールではなく、33.0秒で走ったタガノパッションです。4コーナーから13頭抜いたゴールでした。
阪神の直線は残り200から100メートル間が3メートルの上り勾配です。まるで坂などないような走りっぷりで、心肺機能と脚力の強さが見てとれます。同日の古馬マイル戦のあがりより速い、芝の全レースで最速でした。
道悪を激走勝利
阪神2000m重馬場で勝ち上がり
ゲート遅れて、1コーナーの位置は11番目。ここからモーレツに追いあげ直線入口で先頭に、ゴール前迫ったコーラスケイトを振り切って1着。大阪杯と同じコースの重馬場だよ。動画をオーバーラップさせると、デビューからわずか2戦目のタガノパッションは、コントレイルとグランアレグリアに半馬身遅れた5着入線だよ
タガノパッションは1~4コーナー間を猛追し、コントレイルは3・4コーナー間で順位を上げて行きました。その結果
コントレイル 2:02.5 3から4コーナー追い上げ直線で止まる。上がり37.4秒
タガノパッション2:02.6 出遅れてゲートから3コーナーまでの猛追で9頭抜く。上がり36.8秒
クラシック三冠馬は、疲労を理由に3ヶ月先の宝塚記念を回避することになります。タガノパッション2:02.6 出遅れてゲートから3コーナーまでの猛追で9頭抜く。上がり36.8秒
いっぽうタガノパッションは、中1で出走したスイートピーSをレースレコードで勝ち、オークスの切符を手にしました。もちろんオークスも走って4着です。タフ!
スイートピーSを圧勝
初輸送も馬体重プラス6kg
中イチで初の長距離輸送で臨んだスイートピーSは、レースレコードで快勝でした。
前半1000メートル通過は58.3秒、速い展開でも上がりは最速で34.3秒。初めての左回りも軽くクリアしました。
迷い詰まってオークス4着
最後方からあがり最速
2ヶ月で4走目のオークスは、もっとも後方で追走。16番手で直線むくと、12頭抜いた上がり最速34.2秒で4着。
残り400付近で進路にまよい、詰まりながらのスパートで叩いた立派な時計です。
ジョッキーの指示をまもる。エンジンのかかりが早く末脚のキレは十分。トビが大きくても、道悪をスイスイ進む。後肢のキック力がハンパない。死角ないよね!
秋華賞
樫の女王に輝いたユーバーレーベンは、北海道へ放牧に出ました。屈腱周囲炎の完治をまってターフに戻ってきます。ユーバーレーベンの末脚も素晴らしいですが、彼女には周囲の馬を怖がる弱点があります。タガノパッションにはそれがないぶん、コースを選ばなくてすみますね。
距離が短くなれば、ソダシも強さを取り戻すでしょう。そして末脚が怖いサトノレイナスも秋華賞を目標にしています。
みんな強い馬ですが、タフで底知れない可能性を秘めたタガノパッションは、女王になれる素質馬だと思います。
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