26年前、デビュー戦勝利後に最短ルートで英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞の3大レースを制した馬がいます。
アダイヤーは、凱旋門賞を勝って神の馬に続けるでしょうか?
英国エプソムダービー優勝
トライアルから急速成長
アダイヤーのダービートライアルは2戦2着に終わりました。ゴール前のふんばりが利かない頼りない馬に見えます。4月23日のサンダウンパークのG3・2000mでは、追いこみ届かずの2着。動画G3・Bet365 Classic Trial S2020/4/23サンダウン良
5月8日Novibet Derby Trial S リングフィールド2400m重/動画は仕舞があまい2着でした。
管理するアップルビー師は、ダービー勝利に驚きをかくしません。このとき、ゴドルフィン主戦のビュイック騎手は、3着のハリケーンレーンに乗っており、アダイヤーの立ち位置がわかります。
陣営
ゴール前でこんな加速ができるとは・・正直たまげました。
2021年エプソムダービー優勝
英オークスを16馬身着差で勝ったスノーフォールに比べると、印象は地味です。
が、アダイヤーのほうが強そうですね。オークスの馬場は、日中の降雨でダービーよりソフトだったかもですが、6秒差は大きいです。
馬場状態:ダービーオークスともに7.2 稍重
斤量:両方とも57kg
走破時計:ダービー2:36.85 オークス2:42.67
斤量:両方とも57kg
走破時計:ダービー2:36.85 オークス2:42.67
The King George VI and Queen Elizabeth Stakes優勝
速い展開・速い上がり
ブルームが逃げて、前半の千メートル通過が61.67秒の速ペース。ソヴリンが61.20で飛ばした昨年より少し遅い流れでした。
最初の千メートルは下り区間です。牽引したブルームは残り400で力尽き、アダイヤーはゴールまで踏ん張り、2着に2馬身弱の着差をつけて勝ちました。
2着ミシュリフは前走の汚名を挽回し、3着ラブは速流れの洗礼をうけたと評がありました。
年 | 馬名 | 千通過 | 上がり | 走破タイム |
---|---|---|---|---|
2020 | エネイブル | 61.95 | 37.74 | 2:28.92 |
ソヴリン | 61.20 | 39.40 | 2:29.84 | |
2021 | アダイヤー | 61.89 | 35.00 | 2:26.54 |
ミシュリフ | 62.40 | 35.15 | 2:27.16 | |
ラブ | 61.93 | 35.42 | 2:27.19 | |
ブルーム | 61.67 | 36.74 | 2:28.38 |
弱い馬は勝てないアスコットの高低差
アスコット競馬場のコース特徴・高低差・コーナー曲率
アスコット競馬場のレースに出走し、優勝した日本馬はいません。ゴールポストは、中山競馬場の10倍の高さの坂を越えた先にあり、コーナーもタイトです。世にも恐ろしいアスコットの馬場詳細です。
一般論では、5馬身の着差に相当します。それほどの差はありませんでした。
アダイヤーは凱旋門賞向き?
・タフな2400を走りきる強さとスタミナ ◯
・重馬場適性 ◯
もうひとつ、平坦で長い直線のラスト1ハロンに全てを注ぐのが、凱旋門賞の走り方です。アダイヤーは勝ち切るスピードにも恵まれた馬なのでしょうか?・重馬場適性 ◯
エース格の僚馬ハリケーンと比べてどうか?斤量差が3キロに縮まるミシュリフをしのげるか?タルナワが去年並なら、直線の爆発力は脅威です。
当日の馬場状態がどの程度になるかも重要ですね。
アダイヤーの次走は9月12日のニエル賞。58キロ背負い、ロンシャンの2400メートルに初挑戦。陣営は追加登録料を支払い、凱旋門賞出走の意向を発表しました。
アダイヤーは凱旋門賞直行
ニエル賞回避
後肢に軽い感染症が見つかったため、アーク直行の発表がありました。現在は調教を再開しており、問題は無いようです。僚馬ハリケーンレーンは、9月11日開催のセントレジャーに出走します。成績次第で凱旋門賞へ。ハリケーンレーンとアダイヤーが両方出走となれば、ビュイック騎手はどっちを選ぶのか?これも楽しみです。
ビュイック騎手はアダイヤー
ハリケーンレーンは馬体に問題がなく、当日のロンシャンが堅良馬場(Good to Firm)でなければの条件付きで、凱旋門賞出走の意向です。ビュイック騎手はアダイヤーを選びました。
It’s a hard choice, but William is confident he’s picking the right horse.
苦渋の選択だったが、ビュイック騎手は正しい馬を選んだと確信しているとのことです。
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