「アダイヤーの凱旋門賞」26年ぶりに欧州3大レース制覇の馬になれそう?

2021凱旋門賞

26年前、デビュー戦勝利後に最短ルートで英ダービー、キングジョージ、凱旋門賞の3大レースを制した馬がいます。

神の馬ラムタラです。勝負服は違えど実質ゴドルフィンの馬で、最初はあまり期待されてなかったところもアダイヤーと被ります。
アダイヤーは、凱旋門賞を勝って神の馬に続けるでしょうか?
・6戦3勝、2着2回
・重馬場もこなせるデビュー2戦目ノッティンガム重・芝1700m
・登坂とスタミナ問題なし
・父フランケル 母アンナサライ(母父ドバウイ)アダイヤー愛ギニー2着のおかんの面影ある

英国エプソムダービー優勝

トライアルから急速成長

アダイヤーのダービートライアルは2戦2着に終わりました。ゴール前のふんばりが利かない頼りない馬に見えます。
4月23日のサンダウンパークのG3・2000mでは、追いこみ届かずの2着。動画G3・Bet365 Classic Trial S2020/4/23サンダウン良
5月8日Novibet Derby Trial S リングフィールド2400m重/動画は仕舞があまい2着でした。
管理するアップルビー師は、ダービー勝利に驚きをかくしません。このとき、ゴドルフィン主戦のビュイック騎手は、3着のハリケーンレーンに乗っており、アダイヤーの立ち位置がわかります。

陣営
陣営
ゴール前でこんな加速ができるとは・・正直たまげました。
調教師を驚かせた英ダービーの動画です。

2021年エプソムダービー優勝


英オークスを16馬身着差で勝ったスノーフォールに比べると、印象は地味です。
が、アダイヤーのほうが強そうですね。オークスの馬場は、日中の降雨でダービーよりソフトだったかもですが、6秒差は大きいです。
馬場状態:ダービーオークスともに7.2 稍重
斤量:両方とも57kg
走破時計:ダービー2:36.85 オークス2:42.67

The King George VI and Queen Elizabeth Stakes優勝

速い展開・速い上がり


ブルームが逃げて、前半の千メートル通過が61.67秒の速ペース。ソヴリンが61.20で飛ばした昨年より少し遅い流れでした。
最初の千メートルは下り区間です。牽引したブルームは残り400で力尽き、アダイヤーはゴールまで踏ん張り、2着に2馬身弱の着差をつけて勝ちました。
2着ミシュリフは前走の汚名を挽回し、3着ラブは速流れの洗礼をうけたと評がありました。
馬名千通過上がり走破タイム
2020エネイブル61.9537.742:28.92
ソヴリン61.2039.402:29.84
2021アダイヤー61.8935.002:26.54
ミシュリフ62.4035.152:27.16
ラブ61.9335.422:27.19
ブルーム61.6736.742:28.38

弱い馬は勝てないアスコットの高低差

アスコット競馬場のコース特徴・高低差・コーナー曲率
アスコット競馬場のレースに出走し、優勝した日本馬はいません。ゴールポストは、中山競馬場の10倍の高さの坂を越えた先にあり、コーナーもタイトです。世にも恐ろしいアスコットの馬場詳細です。
アダイヤーが昨年走っていれば、エネイブルに大差で先着したかも。今回アダイヤーとミシュリフの斤量差は5キロ。
一般論では、5馬身の着差に相当します。それほどの差はありませんでした。

アダイヤーは凱旋門賞向き?

・タフな2400を走りきる強さとスタミナ ◯
・重馬場適性 ◯
もうひとつ、平坦で長い直線のラスト1ハロンに全てを注ぐのが、凱旋門賞の走り方です。アダイヤーは勝ち切るスピードにも恵まれた馬なのでしょうか?
エース格の僚馬ハリケーンと比べてどうか?斤量差が3キロに縮まるミシュリフをしのげるか?タルナワが去年並なら、直線の爆発力は脅威です。
当日の馬場状態がどの程度になるかも重要ですね。

アダイヤーの次走は9月12日のニエル賞。58キロ背負い、ロンシャンの2400メートルに初挑戦。陣営は追加登録料を支払い、凱旋門賞出走の意向を発表しました。

アダイヤーは凱旋門賞直行

ニエル賞回避

後肢に軽い感染症が見つかったため、アーク直行の発表がありました。現在は調教を再開しており、問題は無いようです。
僚馬ハリケーンレーンは、9月11日開催のセントレジャーに出走します。成績次第で凱旋門賞へ。ハリケーンレーンとアダイヤーが両方出走となれば、ビュイック騎手はどっちを選ぶのか?これも楽しみです。

ビュイック騎手はアダイヤー

ハリケーンレーンは馬体に問題がなく、当日のロンシャンが堅良馬場(Good to Firm)でなければの条件付きで、凱旋門賞出走の意向です。
ビュイック騎手はアダイヤーを選びました。

It’s a hard choice, but William is confident he’s picking the right horse.
苦渋の選択だったが、ビュイック騎手は正しい馬を選んだと確信しているとのことです。


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