平成最後の年の2月16日、楽天市場でみた光景です。各世代の売れ筋ランキングを眺めていたら、50代男性総合ランキング1位は、吉野家・牛丼の具28袋でした。食品カテゴリーじゃなくて、総合1位ですよ。なんでレトルト牛丼?。
50代男性にいったい何が起こっているのか・・冷凍で保存する牛丼の具を、28袋も購入しなければならない理由は何なのか?調べてみることにしました。
これが問題の商品です
吉野家レトルトを爆買いする事情
50代は人生の不安感がクライマックスに達する年代、日経新聞に書いてありました。体力ならび精神力のおとろえ、高齢化した親の介護、収入や出世の悩み、冷えきった夫婦関係。50代男性をおびやかす不安は深刻です。こうした背景が、50代男性を牛丼へと向かわせるのではないか。意外な消費行動の原因がわかるかもしれません。
体力やスタミナ維持のため?
心配ごとを抱えつつも、主たるもの家族を養わなければなりません。50代男性の家長としての責任感が、無意識に牛丼の具をポチらせるのかもしれません。吉野家の冷凍牛丼の具の栄養価
- 336kcal/1袋あたり
- たんぱく質:13.0g
- 脂質:28.1g
- 炭水化物:7.8g
- 食塩相当量:2.4g
牛丼の具のたんぱく質の量は、一食分の理想としては少なめです。脂質は1.5食分に相当するので多め、どんぶりのご飯と併せると炭水化物は80gと基準値より少なめ、ぎゃくに塩分は多めです。
50代男性が買いまくっている「牛丼の具レトルト」は総合的にみて、優良ヘルシー食とは言えません。ビタミンが摂れないので、野菜とあわせるのは必須です。
家庭内別居や離婚が原因?
お父さん世代がレトルト食品を買いまくっていると聞くと、奥さんにご飯を作ってもらえない家庭内別居や離婚を連想する人も、多いのではないでしょうか。家庭内別居の実態をしめすデータはありませんが、増加傾向とはいえ50代の離婚率は高くありません。1000人に2人くらいの割合です。日本の離婚率は若年層が高く、ピークは30代前半です。レトルト牛丼をレンジでチンした夕飯を食べる50代男性が激増するような背景はありません。
単身赴任のお父さんがこぞって購入した?これはアリかもしれません。前回2015年の国勢調査では、50代の単身赴任者数は約4万人でした。帰宅してから美味しいご飯にありつくまで、たったの4分です。今すぐポチって冷凍庫へ入れないほうがおかしいレベルですね。
吉野家の牛丼レトルト爆買いの真相
2019年2月16日、50代男性部門で売あげ総合ランキング首位に輝いた理由は、思わぬところにありました。吉野家さんは、なんて太っぱらなお店なのでしょう。50代男性を大量に釣りあげたのは、驚きのキャンペーンでした。
5000円クーポンやポイントバック
商品価格の40%をまかなう、5000円のクーポンプレゼントです。今回のキャンペーンは終了しましたが、5000円OFFセールは1回限りではなく定期的のようです。昨年の6月にもありました。さすが!世間を知り事情に通じた50代男性の皆さま。情報はやっ。吉野家楽天公式ショップは、5000円バックのほかにも、ポイント上乗せなどお得なイベントをひんぱんに行います。株主優待もサラリーマンに人気ですが、通販でも優しいですね。吉牛ファンは要チェックです。
吉野家の牛丼の具28袋の口コミ
楽天吉野家に掲載されていた、50代男性の口コミを集めてみました。ポイントバックが半端ない~!!楽天セールで買ってポイント上乗せ上乗せ!
安定の味、お店と同じ味です。汁もしっかり入っているし、具材も店舗で食べるときのバラツキがない
牛丼はやっぱ吉野家ですよね、何回食べても飽きがきません
吉野家の名前とクーポンにひかれて、嫁さんも楽できる
震災時の備蓄食品や正月のおせちに飽きたとき用
吉野家の歴史は50代男性の人生
吉野家の創業は1899年ですが、震災や戦争などいろいろあって、チェーン1号店が築地に生まれたのは、1958年です。吉野家は60歳。50代の男性は、1959年から69年生まれ。同じ時代を生きる盟友ですね。会社更生法による事実上の倒産、アメリカの狂牛病で吉野家のメニューが豚丼になった時代もありました。お父さん世代は、それでも吉野家の株を手放しませんでした。優待の食事券が手厚いからです。
安い 美味しい 早い吉野家の牛丼は、デフレに疲れたサラリーマンの胃袋を、いつでも優しくみたしてくれる救世主です。500円玉でジャラジャラお釣りがくるのに、旨い。
吉野家株のロスカットは、恩をアダで返すことであり、昼ごはんをドブに捨てることなのです。
吉野家も50代男性を愛しています
ともに歩いてきた50代の男性たちは、そろそろ健康診断でひっかかるお年頃です。盟友の健康を心配する吉野家は、こんな牛丼の具を用意しています。サラ牛・ペプ牛・GABA牛
医者に怒られて牛丼が食べづらい皆さま。糖尿病の予備軍であろうが、お腹まわりがゴージャスであろうが、血圧が高めであろうが、吉野家の牛丼は、どんなお客様にも味を変えません。大盛り、つゆダクに悲鳴をあげるカラダになっても、吉野家は皆さまの美味しい味方です。
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