「2019凱旋門賞は雨模様」道悪をものともしない馬の一覧

日本馬の遠征や海外競馬

凱旋門賞当日の馬場状態

当日の天気は早朝から雨。前日からの雨とあわせて、発送時刻までの累加雨量は、10ミリ程度になりそうです。

馬場状態はsouple重tres souple不良よりの重の見込みです。足元がやわらかく、よりパワーが必要になりました。
あなたが買うその馬は、重馬場でも走れますか?英国基準のSoft、フランスのSouple、日本基準の重の馬場状態で、ちゃんと結果を出している馬をリストアップしてみました。
世界ランキング1位のレースに出走する馬たちです。結論から言えば、一部をのぞくたいていの馬が、重馬場をものともしてません(笑

重馬場上等の馬たち

エネイブル

三連覇がかかる女王は、過去に3回重馬場を走りました。結果はすべて1着。なんの問題もありません。
ゴスデン調教師は、あまり重すぎないほうが良いとコメントしています。重ければ重いほど馬の推進力を奪い、力が要求されるため消耗がハンパない、と語っています。

ジャパン

エネイブルを脅かす最右翼、2番人気のジャパンはどうでしょうか?
これまでのレースでは比較的グラウンドに恵まれ、良や鞘良経験が並んでいます。道悪適性に関するコメントは、あまり出てきません。
パリ大賞2400mとアスコットのキングエドワード二世S2400mの馬場状態が、Good to soft鞘重でした。重馬場はジャパンの死角か?と思いきや、2歳の未勝利戦でHeavyこと不良馬場を走っています。
結果は1着。1400mを1分35秒27と激遅ですが、2歳馬のかけっこレースなので、仕方がありません。
が、最悪の馬場状態で結果を出した事実は大きいです。ただしトップホース相手に悪路を戦うのは、今回が初めて。重馬場の適性がわかるのは本番です。
凱旋門賞は、3歳馬の勝率が高いレースです。タケノコ並の成長力で、オブライエン厩舎のエースに昇格したジャパンの斤量は、エネイブルより1.5kg軽い56.5kgです。ソフトグラウンドも走れたら鬼に金棒。
恵量ルンルンで人気の3歳馬が、もう一頭います。仏ダービー馬のソットサスです。道悪が苦にならない馬なのでしょうか?

ソットサス

軽めのトレーニングで凱旋門賞に臨む、ソットサスの調教師ルジェさんです。

ルジェ師は、重めの馬場を歓迎しています。理由は速く流れすぎないから。

「ソットサスは道悪のスレンヌ賞で勝ってるよ、さほど強くない相手だったとは言え、2.3頭飛ばしたのがいたんだよ。重馬場でも全く問題はない」と余裕です。
速いペースで流れると、彼には不利なようです。今回は韋駄天ガイヤースが、レースを引っ張ると予想されています。一番有利なゲートをあてた彼は、オッズに応えられるでしょうか?
ちなみに、ソフトライト騎乗を武豊ジョッキーに依頼したのがルジェ氏です。ソフトライトもロンシャン競馬場の2400mで重馬場を経験済です。着順は2着でした。3歳の彼は、まだ勝ち星がありません。

マジカル

>>マジカル覚醒は重馬場の英CF&M<<


エネイブルの2着が定位置のマジカルは、昨年の凱旋門賞にも出走しました。マイル路線でくすぶる彼女が、いきなり2400m走らされて惨敗。
クラシックを走る才能は、その2週間後の英チャンピオンズ・フィリーズ&メア2400mで開花します。この時の馬場状態がSoftです。マジカルは、不良馬場を含む重馬場経験が豊富です。

エネイブルと時計比較

エネイブル・2019キングジョージ鞘良

マジカル・英チャンFM 重

ロンシャン以上に力とスタミナを要する、アスコット2400mの上がり3ハロンと走破時計です。
マジカルが走ったときの方が、馬場状態は重く悪かったのですが、ラスト3ハロンはエネイブルに勝っています。走破時計の差も0.50とトラックの状況からすると上出来です。
マジカルは強くスタミナがあり、重い馬場をものともしない牝馬です。今回もエネイブルの2着の栄光に輝く資格は、じゅうぶんにあります。

ヴァルトガイスト

ゴスデン調教師が怖いランナーにあげる1頭が、ヴァルトガイストです。ただし、良馬場に限るという条件つきです 
少しまえまでソットサスが怖いと語っていた師ですが、最近はジャパン・ガイヤース・良馬場のヴァルトガイストを名指しです。
2019年プリンスオブウェールズSお、ヴァルトガイストの区間ラップです。
ジャジャ降りで馬場状態はSoft、重でした。ヴァルトガイストは2着のマジカルに遅れること0.49秒。クリスタルオーシャンに0.80秒の差をつけられました。
道悪ではマジカルにかないませんが、他の馬には勝っています。

出典:アスコット公式
ロンシャン競馬場のレースには6回出走。ほかのトラックを含め、重馬場の経験は5回。勝ったこともあり、負けたこともあります。いずれも5着内の入線です。

ナガノゴールド

チェコの星、ナガノゴールドはロンシャンの2400mを2度経験しています。2019年5月のG3レースが、重馬場開催です。結果は3着。
Soft以上の重いトラックを走った経験は、トータル5回です。道悪は全く問題ないようです。
この馬はつねに最後尾に陣どって、直線で追いこむスタイルの競馬をしています。ペースがゆっくりで、ヨーイドンになると分が悪いので、陣営は速い流れを切望しています。
自慢の末脚も、トップホースが相手では届きそうにありません。良馬場で開催された、ロンシャン2400mロードシーモア賞では、凱旋門賞で鞍上をつとめるバルザローナを背に1着になりました。
勝ち時計は、2:31.46です。この時計では、上位入線は厳しそうです・・。
少し前よりに陣どるとチャンスはありそうな気がしますが、馬が嫌うのかもしれません。ゴール前のガッツは大好き、ガンバレ。

キセキ

凱旋門賞のステップレース・フォワ賞では、ヴァルトガイストに差されたキセキ。ノープロブレム、ガイヤースも同じパターンで餌食になりました。
ガイヤースが鞘重までの経験しかないのとは裏腹に、キセキには語り継がれる菊花賞の実績があります。不良馬場の3000mを完勝した走りを再現してウップンを晴らそう!

>>2017年菊花賞 ⑬キセキ<<


検証の結果、出走馬の多くが、重馬場を苦にしていないことが分かりました。日本勢は、フィエールマンに乗るルメール騎手が晴れて欲しいと、脳内でてるてる坊主をこしらえていました。
ブラストワンピースは今日も元気に、大量のカイバを食べています。世界は美しく平和です。
いよいよ明日が決戦ですね。Bonne chance a tous!




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